人生を再設計した2年前の今日
ちょうど2年前の大晦日。
私は金沢行きの航空機チケットと宿の予約を終えて、自分の人生を変える選択に心の底から悩んでいました。
世間的には誰もが羨む職場で働いていたにも関わらず、当時の人生の延長上に自分の夢を重ねることが出来なかったのです。
本当に長いこと悩みに悩んでも答えが出なかった自分の人生の再設計という課題。
もしかしたら場所を変えれば答が見つかるかもしれない…
わずかな期待を込めて、年始の数日間を冬の金沢で一人合宿しました。
合宿のテーマは「自分が人生かけて本当にやりたいことは何か?」、「そのために取りえる選択肢にはどんなものがあるのか?」、「16年間働いてきた大好きで居心地もいい会社を去った時にどんな後悔をするのか?」を突き詰めることです。
1/2〜5という全く観光客らしくない時期に滞在したため、ホテルの宿泊代は安かったものの、大好きな金沢グルメのお店は正月休み。
でも、それでいいのです。
今回の旅の目的は、グルメツアーではなく自分の人生と本気で向き合って答をだすことなのです。
数年悩んで、それでも答えが見つからなかった理由
この当時は、父が他界したこともあり、それまで当たり前に歩んできたレールの先の未来を想像するようになっていました。
自分が当時の会社で定年まで務め上げることが出来たとして…
「定年退職した時の送別会で自分はどんなメッセージを残るメンバーに伝えたいと思うのだろう?」
「退職時の年齢は?そこから何をしたいんだろう?」
「人生最後の日に、それまでの人生のどの部分に後悔するんだろう?」
といったことを考えつつ、実際には、目の前の仕事と1ヶ月先までの予定の先回り、次の休みの旅行先に99%の思考を使っていました。
1%しか考えていないのですから、答が見つからないのは当たり前です。でも自分の人生を根本から変える超重要な選択を後回しにし続けても損をするのは将来の自分自身です。
そこで物理的にも時間的にも日常と切り離して、誰にも邪魔されずに自分の人生を決める選択をするための時間を確保しました。
金沢でしたことは3つだけです。
- 何度も読みなおした人生のバイブルを4冊持っていく
- 滞在中は連日喫茶店に籠ってバイブルを読み込み、人生を決める選択をする
- 擦り切れそうな頭は、宿の温泉で毎晩リセットする
滞在中はひたすらコメダ珈琲に通いました。
せっかくグルメの街にいるのに… 東京でも行けるお店に通い続けたことが(私的には)何よりも苦痛でしたが(笑)、毎日、何度も読み込んだ本を再度ぶっ通しで読んで、今の自分の悩みを解決する道を考え続けました。
煮詰まってはホテルの温泉で頭を空っぽにして、翌日再度同じ疑問に向き合う日々。
実質3日間の滞在でしたが、一人合宿の結果として自分が進むべき道が分かりました。
悩んだら一番つらい道を選べ
3日間、人生かけて命がけでバイブルを熟読して気付きました。
- 今の会社の延長線上には自分の本当の満足はない
- 退職を躊躇するのは今の会社の条件が良すぎるから
- 人生最後の日に「決断した自分」を後悔するのか?それとも「決断しなかった自分」を後悔するのか?結局答はこの1点にしかない
やっぱりそうなっちゃうか… というのが正直な気持ちでした。
そして、こんなにシンプルな決断なのに散々悩んでいた理由は、怖かったからです。
「会社を辞めて路頭に迷ったらどうしよう?」
「100人いたら99人が「バカかお前?」と言うであろうことが容易に想像できる選択を、なぜ自らするんだ?一方通行の選択なのに」
と自分にブレーキをかけていただけでした。リミッター解除して考えぬいたおかげで答が見つかったのです。
人生最後の日、俺は「決断しなかった自分」を痛烈に後悔して死んでいく
それは「決断した後悔」よりも大きいと確信しました。
「悩んだら一番つらい道を選べ」というのは合宿の課題図書の1冊でもある杉村太郎さんの書籍に書かれている言葉ですが、結局その通りの構造でした。
つらい道とラクな道で答が出せないというのは「本当はつらい道を選びたいのに勇気がないから選べない」状態なのです。「本当は選びたくないつらい道」だったらそもそも悩んでないはずですよね。
人生の目標が「後悔の最小化」なのであれば、選ぶべきはいつでも「つらい道」。答は出ました!
この時点では、where (to go)(退職するか残るか)の答は出ましたが、when(いつ退職するのか)とhow(退職して何するのか)は金沢合宿では答は出ませんでした。
でも行き先は決定しました。後は具体化です。
日常生活と平行して考えても絶対に答が出ないことは分かっていたので、具体化はゴールデンウィーク一人合宿(笑)に持ち越すことにして金沢を去りました。
あなたの2016年の目標は?
さて私の場合はかなり大掛かりな決断でしたが、年末年始は人生(もしくは日常)の方向修正をするのにピッタリのタイミングです。
私は仕事も人生もゴールを先にセットして、ゴールからの逆算で日々の選択を設計するタイプの人間です。もしこの記事をご覧になっている皆さまが同じスタンスを取るのであれば、
「20年後のあなたは、今の自分を振り返って何と言うと思いますか?」
「そのために何かを変えなくていいのですか?」
「その何かを一体いつから始めるつもりですか?」
2016年が皆さまにとって飛躍の1年でありますように!
(参考)私の人生を変えた4冊はこちらです
皆さんの人生を変えるかどうかは分かりませんが(笑)全て良書ですので御興味があれば是非手にとってご覧ください。
「アツイコトバ」杉村太郎 著
人生の壁にぶつかって自力で乗り越えた経験がある人達の中で愛読者が多い本です。この本に書かれている「死ぬ気でやれよ、死なないから」という暗示に乗っかって過去に120%の力を出せたこともあります。
(内容が過激すぎるので好き嫌いが分かれそうな本かもしれません(^_^;))
「未来の働き方を考えよう」ちきりん 著
全冊制覇しているちきりんさんの書籍の中でもベスト3に入る本です。世の中が今後向かう方向がとてもシンプルでクリヤーに説明されています。私はこの本のロジックに後押しされて会社を退職する決意をしました。他にも2冊超絶お気に入りのちきりんさんの本があるのですが、それはまた別の機会にご紹介したいと思います。
「辞表を出して次へ行け!」長野慶太 著
タイトルはむっちゃ過激ですが(笑)きちんとしたロジックで「なぜ同じ組織にい続けてはいけないのか?」を解説した本です。あわせて「なぜあなたが会社を辞められないのか?」というパートは秀逸です。(まさに私もその状況にいましたが)会社を辞めようか悩んでいる多くの人達が抱える問題をすっきりと一刀両断してくれます。
「僕は君たちに武器を配りたい」 瀧本哲史 著
瀧本さんはたまにテレビにも出演されているので御存じの方も多いかもしれませんね。本書は2012年ビジネス書大賞を受賞しました。誤解を恐れずに要約すると「モノもヒトもコモディティ化したら安く買い叩かれる運命にある」という内容です。瀧本さんの本も何冊か読んでいますが、この方の本は(他のビジネス系の書籍と比較すると)分かりやすく読みやすいです。