世界の歴史を簡単に知りたい!

簡単・ 分かりやすい世界史

昔から長いことそう思っていました。

実は高校では世界史を選択していたのですが、「古代ヨーロッパ」と「近代史」という分かりやすいところしか興味を持てず(よくそんなのでセンター試験受験してたよな…と今でも思います(笑))

「年号覚えるのは嫌い」「正式名称覚えるのも嫌い」(というか、そもそも暗記が嫌いだったので理系に進んだのです)

という理由で、ずっと苦手意識を持っていました。

 

大学卒業後も「分かりやすい!◯◯◯世界史」みたいなタイトルの雑誌や本を何冊も購入してみては、

「全然わかりやすくないじゃん!」

と30分で挫折して2度と読まない、という状態が続いていました。

 

どんな本を読んでも、どうしても世界史がしっくりこなかった理由は2つです。

1) 地域ごとに有史前〜現代まで解説されても、地域間の相関が伝わらないのでしっくりこない

特に、巨大な領地をもつ帝国が支配した時代にはこの傾向が顕著になります。

縦(時系列)で歴史を追っていくと、必ず横(地域間の影響)がわかりづらくなるのです。

 

2) 時期ごとに解説されても、地域ごとの歴史の変遷がよくわからなくなる

逆に、「レコンキスタ」とか「大航海時代」とか「帝国主義」とかで括られると、ストーリーとしては無茶苦茶分かりやすくて学んでいて楽しいのですが、地域の時系列(縦)がよく分からなくなってしまうのです。

 

この縦と横をうまく説明するのは「説明する側としてもとっても難しい」はずで、更に「現代に大きく繋がっていない(現代を理解する上ではそこまで本質的ではない)優先度が低い情報」を思い切って排除することもまた難しいはずで、

私でもすんなり理解できる「適度に簡単」で「適度に深い」本に巡りあうことはずっとありませんでした。

 

ついに出会いました!私が読みたかった世界史の解説本!

贅沢な悩みを抱えていた私がやっと満足できる本に出会いました。


Amazonのレビューを見る

楽天のレビューを見る

「TBSのプロデューサーが何で世界史の本なんて書いてるの?」

という気もしながら、たまたま流れていたテレビ番組で紹介されていたので気になってKindleでワンクリック注文したのがキッカケです。

元々興味があった上に、「現代につながらないことは適度に省略された」「右でも左でもない中立的な」私が求めていた本だったこともあり、(とっても読み応えがありましたが)一気に読破出来ました!

池上彰さんのテレビ番組並に分かりやすい内容です。(細かいですが、池上さんの「本」は(個人的には)読みづらいと感じるためあまり好みではありません)

 

勝手にダイジェスト。「最速で身につく世界史」

最速で身につく世界史

ダイジェストには必ず読み手のバイアスがかかるので、御興味がある方は御自身の目で本書を読んでいただきたいのですが、個人的に気になった部分だけ(勝手に解釈いれつつ)ダイジェストします。

 

世界史とは「差別」と「差別との戦い」の物語

いまでも世界史に残るような大事件には、とても多くの場合「差別」と「その差別へ挑戦した人達」が登場します。この構造自体は当たり前のことなのですが、歴史上のどの場面に「今では考えられない不条理な差別」が存在していて、その差別に抗う力が「なぜ沸点を超えたのか(従来の延長を破るだけの力を得たのか)?」という目線で書かれています。

 

恵まれすぎた土地では文明が育たない

「発明は必要から生まれる」と言われますが、これは近代に限ったことではなく有史以前からの構造のようです。

高校で教わった「エジプト文明」「メソポタミア文明」「インダス文明」「黄河文明」という世界の四大文明は、全て自然環境が厳しい地域で生まれました。

アフリカ東部で誕生し、アメリカ大陸南部まで渡った人類の祖先は、食料を求めて狩猟・採取を繰り返しながら移動を続けましたが、行き着いた先が「温暖で、湿潤で、食料がいっぱい」だったら(快適すぎて)ずっと狩猟と採集をしていたはずなのです。そのため、日本では紀元前2世紀くらいまで縄文時代が続くことになったと説明されています。

また、自然環境が厳しいだけでもダメで「大河が存在したこと」「乾燥に強い植物が自生していたこと」「飼育に適した動物がいたこと」という3つの偶然が合わさった結果として四大文明が発展したというのも納得です。(大河の存在は知っていましたが、残りの2つも大事なポイントですよね)

 

四大文明の根本的な違い

毎年7月に決まって氾濫がおきるナイル川流域で発達したエジプト文明では「1年を365日とする太陽暦」が生まれ、計画的で太陽を信仰する文明に育ちました。

水流が安定していないチグリス・ユーフラテス川に囲まれたメソポタミアでは治水が必須であり、ため池・水路の拠点として都市国家が形成されたものの、都市国家同士で水の争奪戦・周辺地域からの侵入に悩まされていました。

この争いを治めるために「契約(法律)」と、契約の日時を管理するための「時間」(月の満ち欠けで1年を12ヶ月(太陰暦)とし、1日を24時間とした)を使い出し、60進法も発明しました。

一方で、インダス文明だけは今のインドに直接繋がっていない「断絶」を経験しています。このことがこの先のインド史に大きな影響を与えてカースト制度・仏教・ヒンズー教の誕生につながり、そしてヒマラヤ山脈の存在が中国との関係に影響したと解説されています。

最後に、大規模な灌漑をせずに文明を構築することが出来た黄河では閉鎖的・同族的な文明が育ち、自己完結型の世界観「世界の中心=中華(中華思想)」が育ちました。この考え方が現在まで東アジア地域に影響を与えているようです。

 

と、1つ1つ解説してるとキリがないので(笑)後は気になったポイントだけ羅列します。

読んでみたい!と思ったら… 書籍を購入して下さいね (*^_^*)

  • ユーラシア大陸に比べてアメリカ大陸で文明の始まりが遅れたのは「縦に長い」大陸だったから
  • キリスト教とイスラム教は同じ神様を崇拝している
  • 「決めてから迷う」一神教と「決めるまで悩む」多神教
  • 集団社会ができあがれば思想は勝手に生まれる
  • 世界史では、反対だったものがむしろ公認になることがよくある
  • 権力は権力で滅ぼされる
  • 民族の大移動はビリヤードみたいなもの
  • 儒教と朱子学が東アジア特有の権威主義・事大主義という負の影響を産んだ
  • 東西冷戦の原型はカトリックv.s.東方正教会
  • 科学的に正しいかどうかは、実は「美しいかどうか」で決まる
  • 国家紛争は誠実さ(一方の正義)の押し売り合戦
  • アメリカはかなり特殊な人工国家
  • 人はお腹が空くと革命を起こす
  • 革命がエスカレートすると初心をも否定してしまう
  • 民族の「統合」と帝国による「分割」が同時進行した結果、現在も戦争や紛争が続いている
  • 進化論を社会学に当てはめて生まれた社会主義というイデオロギー
  • ロシアと中国で社会主義が進んだ理由
  • 日本人の世界史における2面性は「アジア人として白人たちには負けないという『下から目線』のプライド」と「自らの優越性を意識して、アジアを支配下に置こうと企てた『上から目線』」
  • 階級のない人類平等を目指すと、国家間に階級が作られるという矛盾
  • 情報革命により、情報があればモノをもたなくてもよくなった
  • 自由民主主義等イデオロギーが格差を拡大させ、人々の拠り所である思想を原理主義に向かわせている
  • 世界はuniverseからdiverseに向かい、今までの「どれだけお金が儲かったか?」から、「どれだけの時間を、何のために使ったか?」に移行する
  • 20世紀は大量生産・大量広告・大量消費の世界。21世紀は適量生産・適量広告・適量消費の世界。

 

分かっている気になっても、よく分からないのが世界史です。(本書も決して深く解説されている訳ではないのですが)とりあえず全体像を簡単に把握したい方にはオススメの1冊です。

恥ずかしながら半分以上は知らないことだらけでした (^_^;)


Amazonのレビューを見る

楽天のレビューを見る

 

スポンサードリンク